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ザリアーニと読みます
実は、イタリアをはじめとするファッション業界のプロたちの中で、ひそかに流行っているバッグがあります。
ご存知の方はまだまだ少ないとは思いますが、ザリアーニというブランドのものです。
綴りはZAGLIANI、イタリア語ではGLIと書いて’リ‘と読むのでザリアーニ。


僕らがロメオ・ジリをはじめて知った80年代に‘ロメオ・ジグリ’などと誤読していたことを思い出しますが、その頃はイタリア語の正確な読み方はまったくポピュラーではありませんでした。

ザリアーニはミラノ近郊の歴史あるファクトリーで、皆さんも名前を聞けば‘ああ、あれもそうなんだ!’とおっしゃるであろう、イタリアのP社や、フランスのC社のクロコダイルものを専門に製作してきたところです。
そのファクトリーが自らの技術を生かして立ち上げた自社ブランドがザリアーニという訳です。数年前、ミラノのとあるショウルームでサンプルを見たときに‘あ、これはただごとではないぞ!’とひらめいたことを、今でも想いだします。
美しい素材、ユニークな色、そしてシンプルなデザインと完璧な作り!
勿論、どこにもロゴやマークは入っていません。
デザインはあくまでもシンプルかつエレガント。


実はクロコダイルはフと呼ばれるウロコとウロコの間が切れることがあり、それがウィークポイントでしたが、ザリアーニはそれをカヴァーする技術を持っています(キギョウヒミツらしい)。
或はヌバックに防水のコーティングをし、汚れにくくしたもの、とか…。
クラシックなブランドですが、そこにハイテクノロジーが取り入れられている、という部分に多くの業界人(プロ)たちが共鳴するのだろうと思います。

おわかりでしょうか?ザリアーニの優れた点は‘お客様の不満足の解消・解決’がそのまま技術開発やデザイン、プロダクションに結びついている、というところなのです。
だから、現状のプライスはけして‘高くはない’もの、の’安くもない‘です。
ブランディングやPRにかける費用がコストに入っていない分、リーズナブル、ということ。
勿論それでも20万とか30万とか、クロコダイルだと100万以上しますが、これが
有名ラグジュアリー・ブランドのものであれば、この2倍や3倍はするでしょう。

そしてデザイン。
シンプルさを追うと、時には単調になってしまったり、あっさりし過ぎたりしますが、そういうこともない、必要かつ十分なデザインではないでしょうか?

そんな訳で、僕が一時、ダージリンデイズ(DD)の単独店舗用にバイイングを行っていたときから(今はディレクション中心)、ザリアーニを少しずつ買付けていました。
ちなみに、今、DDの店舗展開はなくなりましたが、商品の展開店舗は拡大しつつあります。


さて、今回は究極に1型のみを選び、それを色展開する、という考え方で買付けています。
ディストリクトと7thClubのみのごく少量での展開となりますが、是非ご覧下さい。

ではまた!

栗野 宏文
| クリノ | 13:09 | - | trackbacks(0) |
チノパンツ対決
皆さん、こんにちは。
今回ご紹介するのはディストリクト・オリジナルの2プリーツのチノパンツです。

まずは僕がこのパンツを提案した背景から説明しましょう。

僕がこの業界に入った1970年代末期、日本に初めてチノパンツというものが登場しました。


ご存知のように、これは通称チノクロスと呼ばれるツイル織のコットン、またはコットン&ポリエステル生地を使用したメンズのパンツです。
カタチとしてはシンプルなパンツ(スラックス)ですが、それが家庭で丸洗いできたり、プレスが必要なかったり、とイージー・ケアな一方で、ブレザーやトゥイード・ジャケットにも合わせやすい、ということで、その汎用性、便利さ、格好良さ、そしてスマートさを評価され、当時のトラッド、プレッピー・ブームの中で大ブレイクし、一種のマスト・アイテムとなったものです。
更には、僕のバイヤー人生のスタート時に、毎日売れ、毎日のように追加発注をし、やがてビッグ&ロング・セラーとなったのも、このチノパンツというアイテムでした。つまり、僕の修行アイテム!



当時はニューヨーク・トラディショナルという新しいファッションの波が来ていて、ラルフ・ローレン(今秋からUAでも扱いが始まりました)を筆頭に、アラン・フラッサーやアレキサンダー・ジュリアン、ジェフリー・バンクス、サル・セザラーニ…等々、大御所から新人まで、数多くのNYデザイナーが人気を博していたのです。


今思い返せばサル・セザラーニとはサルヴァトーレ・セザラーニだったのかも知れません。
それほど話題であった当時のデザイナーたちですが、実際の商品自体は雑誌で紹介されるか、日本でのライセンス商品を見るくらいでしか、我々には触れるチャンスが無く、実体は知らないままに80年代中期にはブームは終焉を迎えました。


しかし、それらNY派デザイナーやNYトラッド、と言われたスタイルの流行の中で、確実に日本のファッション界に根を下ろしたアイテムがありました。
それこそがチノパンツ、当時NYではチノーズと呼ばれていたパンツだったのです。
僕も何本も持っていましたし、よく履きました。
生まれて初めて購入したのは忘れもしないトムソンというメーカーのコットン・ポリエステル(所謂T/C,テトロン・コットンですね)のノープリーツ、プライスは9800円でした。
1977年頃、婦人服小売チェーン店の新人販売員兼バイイング・アシスタントの僕にはとても高級品でした。


その後インポート・ショップ(と呼ばれていました)に転職し、今度は自分が着るものと売っているものとが一致する(メンズなので)、という楽しくもシビアな状況になり、間も無く、店長となってからは徐々に仕入れも任せてもらうようになっていった訳です(前回のネクタイ編で書かせていただいたように…)。


さて、件のチノパンツですが、よく売れたと同時に、徐々にヴァリエーションも出てきました。
ノープリーツ一辺倒から2プリーツへ、そしてカラー展開へ…。
そんな時代、今でもよく覚えているのが2プリーツのデザインが流行り、定着した頃に起きた大論争です。
それが‘イン・プリーツVSアウト・プリーツ論争’。


イン・プリーツとはプリーツが内側に向かって開いているスタイル、アウト・プリーツとはその逆で外側に向かって開かれたプリーツのこと(正式名称かどうかは不明…)です。
当初、多かったのはイン・プリーツでした。ところがNYトラッド派がどんどん進化し、ヨーロッパ的なフィーリングを取り入れていくにつれ、アウト・プリーツが増えていったのです。
どちらかと言えば、クラシックでマニッシュなのがイン・プリーツ、洒落て、洗練されていたのがアウト・プリーツという感じ。
メンズ・ファッションがどんどんソフィスティケイトされていくに従ってアウト・プリーツやテーパード型、ハイライズと呼ばれる股上の深いものや、1930年代調のシルエットも登場してきました。


そうなると
‘俺はやっぱりイン・プリーツだな’
‘イヤ、これからはアウト・プリーツでしょ‘
‘アメリカはイン!’
‘ブリティッシュ派はアウト!’
と日本全国各地で大論争が巻き起こり、ファッション雑誌にも大特集が組まれました。
タイトルもズバリ‘プリーツ戦争!’
しまいにはTV討論会で朝まで語りあかしても、決着がつかず、街中でも乱闘事件が頻発、ケガ人も続出で、国会で問題になってしまいました…
って言うのはマッカなウソです!


確かにイン・プリーツ派とアウト・プリーツ派と両方いましたが、結局、一人が両方履いてみたり、好きならどっちでも良いんじゃない?という自然な流れとなりました。
で、僕もイン・プリーツ、アウト・プリーツ、両方楽しんでいました。
それが80年代初頭くらいまで。


その後、フレンチ・アイビーの波が来て、チノパンツ自体がファッションの主流アイテムでは無くなりました。と言うよりは、当たり前の定番となったのです。
フツーに誰でも持っているパンツの一種類、という感じ。
そして、90年代のクラシコ・イタリア・ブームによってプリーツなし、所謂フラット・フロントがコットン系のパンツのメイン・ストリームとなりました。スーツやウール・パンツはアウト・プリーツ主体となりました。


で、あんなに便利でスマートなプリーツ入りのチノ・パンツといいうものが、いつの間にか、世の中からは消えていました。
と言うか‘ツータック’という名の、繊細なシルエットや凝ったディテールを無視したオヤジ・パンツが、世の中を席捲してしまったのです!
‘ツータック’おぞましい響きですネエ…。


で、プリーツ入りのチノパンツが履きたくなった僕はディストリクトのスタッフと企画者のDr.Sに提案したのです。
‘久々に2プリーツのチノ・パンツやりませんか?’と。


それをインにするかアウトにするか、いろいろ考えましたが、20年前の、我国を二分した例の争い!は避けたかったので(僕は平和主義者)結局、オリジナルで2イン・プリーツ、ヒピハパさんへの別注で2アウト・プリーツを作ることとなりました。

コレが、今回の2プリーツ・チノパンツ誕生秘話です!(って、たいした話じゃなかったデスね)。


ところで‘ジーパン刑事(デカ)’ってご存知ですか?
‘太陽にほえろ’ですね。
では‘海パン刑事(デカ)’は?
‘こちら亀有駅前派出所’でした。
では‘チノパン刑事(デカ)’はご存知でした?
こちらは‘きょうの猫村さん’でした。

お後がヨロシイようで…

| クリノ | 10:39 | - | trackbacks(0) |
今こそネクタイを!
毎日暑い日が続いていますが皆様お元気ですか?
こう暑いとお洒落するのもおっくうになってきます?
イヤになってしまいます?
実は僕はそうでもないです。
むしろ、この暑さの中、どういうお洒落をしてやろうかな?
と考えると、イイ暑気払いになります。



先日、ディストリクトでネクタイを2本買いました。
何かお集まりがある?プレゼンテーションがある?
イヤ、特に具体的なイヴェントや理由はないです。
実は6月でUAの取締役ではなくなり、顧問になったので、オフィシャルな場や、
あらたまった服装をするべきシチュエーションという意味では、
むしろ少なくなった筈なのですが、
逆に、スーツやジャケットを着、それにネクタイを結ぶ、
というスタイルは多くなりそうです。


理由?
単純にそれが着たいから、今はそういう気持ちだから、なのです。
世の中が‘景気が悪い’とか‘ファッションが売れない’とか騒いでいるときに、
それに同調してショボイ格好をしたり、手抜きをしたり…
なんていう態度でいたくはないですからね。



そして、ネクタイ!
今はとてもネクタイをしたい気分なのです。
実は久々に欲しいネクタイ、
したいネクタイのブランドとコレクションに出会いました。


ひとつは前述のディストリクト・オリジナルで、
フェアファクスに作っていただいているシリーズ、
もうひとつはFiorio(フィオリオ)というイタリアのブランドのものです。


フェアファクスというネクタイ・メーカーとのお付き合いは今年で30年になります。
僕が初めて別注というものをやらせていただいたのがフェアファクス、
当時はリュウ・ファッションという会社名でした。
今でも忘れません、
英国のスクールやクラブの伝統的なパターンの柄サンプルをたくさん見せていただき、
そこから自分が良いと思った色・柄を選ばせてもらい、幅と芯地を決め、
本数を決め、デリバリーを待つ…
凄く嬉しかったです、そして、ドキドキしました。


当時の僕はグリーンが気になっていたので、グリーンとバーガンディー(むしろマルーンというべきか…)のスクールっぽいストライプのタイを中心に別注をお願いしましたが、それらはよく売れ、自分でも買いました。
そして、今でも大切に持っています。
思えば、あまり知識も無い自分にネクタイのセレクションや別注を任せてくれたのが、
当時僕たちがいた会社の上司で、部長の重松さん、現在はUAの会長ですね。

日本のネクタイ縫製技術は世界一であること、タイは生地がバイヤスに使われるので、
丁寧に縫い上げなければ、結んでいるうちに‘ねじれ’が起きやすいこと、その品質管理、完成度への追及は日本が世界ナンバーワンであること、をフェアファクスの担当の方から教わりました。
あれから30年…、僕たちは自分たちの会社やお店を作りましたが、今でもフェアファクス社とも、そのスタッフたちや‘名物社長’とも仲良くさせていただいています。
というより、お互いに、尊敬し、この業界をよりよくしていきたい、という志をもった
‘同志’ですかね…

そのフェアファクスに今季お願いしたのは、思いっきりソレっぽい、‘80'S 、NYトラッド’な柄のタイ。
そうしたら何とズバリな生地スワッチがあったのです。
具体名は明かせませんが、柄を見れば一目でわかる(!)、某デザイナーの当時のタイ生地のサンプルが現存していました。
迷ってしまうくらい美しい柄のオンパレード…
流石にタイのデザインから始めた某デザイナーだけのことはあります。
で、今、ディストリクトと7thClubの店頭には、そのNYトラッドな
ストライプ・タイがたくさん並んでいますので、是非、ご覧ください。



そして、もう一つのフィオリオの方ですが、こちらは70‘Sのタイやスカーフの素晴らしいアーカイヴを持っているイタリアのメーカーです。
フィオリオの特徴はそのエレガントな色調と柄。
僕はフィレンツェで見たフィオリオの茶色の色目とシックなプリントに魅了されました。

※こちらは展示会ブースの様子です
何気なくネクタイ売り場に並んでいても、何故か、目が行ってしまう…。
控えめなのに存在感がある…ズンッとハートに来ました。
或るヒトは‘久々に真夏でもしたいネクタイに出会いました’と言っていましたが、
僕もまったく同感。
フィオリオはUA原宿本店、丸の内店、銀座店、元町店、心斎橋御堂筋店、札幌店の
6店舗で展開されると思いますのでチェックしてみてください。
さーて、暑いとか、ケイキとか、カジュアル化とか言っている場合じゃないですよね!

ではまた。

| クリノ | 15:03 | - | trackbacks(0) |
この二枚襟ヤロー!
皆さん、こんにちは!
暑い日が続いていますがお元気でお過ごしでしょうか?

お蔭様で、前回ご紹介したkolorのスペシャル・ショップが好評です。
ショップにおいでいただいた皆様、お買い上げいただいた皆様、有難うございました。
また、今回ご覧になるチャンスの無かった皆様、ご希望の商品が売切れてしまった方、
ほんとうにごめんなさい…
来シーズンも阿部さんやディストリクトのスタッフ、そしてUAのバイイング&MDチーム、装飾チームの方たちと何か楽しいことを考えていきますね。

ところで、今回は
’僕はどんなところから商品企画のアイデアを見つけてくるか?‘
について書こうと思います。

今年の春にアントワープに行きました。
久々だったのですが、あの静かな町が随分モダンになっていたのでビックリ!
まず、世界的に有名な美しい駅’アントワープセントラル‘が
古い建物を残したまま新しくなり、
内部にショッピングゾーンや飲食スペースができていたことに驚きました。

あれはリニューアルの好事例としても後世に語り継がれるプロジェクトだと思います。
そして、町の中央にはなんと近代的なモールが!
これも、古い銀行もしくは証券取引所か何かに手を加えたものらしく、
クラシックなドーム型の屋根の下に新しく、美しいお店がたくさん入っています。

そこではアーバンアウトフィッターズやCOSといった世界戦略型のチェーン店でも、
他の都市とは一味違う内装やディスプレイ、雰囲気で展開中…流石アントワープ!
と、そんな感じで、勉強になるなあ…と
リサーチしていたらナイキのお店を見つけました。



そして、何気なくウィンドウを見たら’ン?‘と惹かれたものが…
ショウ・ウインドウのスタイリングだったのですが、
それはフーデッドパーカーの重ね着でした。
わかりますか?2枚のパーカーを重ねて着せてあった訳です。


カジュアルが多様化し、ストリートスタイルがランウェイやハイトレンドに強い影響を与えている時代ならではのスタイリング、を感じさせてくれました。
しかも、重ねてあったのがレッドとアップルグリーンという
ハレーションを起こしそうな組み合わせ。
でも、それが美しく、とても新鮮でした。

これは早速やってみたい着こなしだな、と思いました。
と同時に、日本のように温暖な国だと、ちょっと暑いかな…格好はイイけど、
とも考えました。
さて、ここからが本題です。


これってパーカー全体が2枚だから、暑そうだったり、ゴロゴロしているけれど、もしフードの部分だけが2枚だったら良いのかも?
更には、その2枚のフードが取り外し式なら、気分とコーディネイトによって2枚フードと、単色フードが楽しめて…
それで両方のフードを取ってしまったらスェット素材のブルゾンみたいになるのかな?

こうして後から後からアイデアが発展して自分でも面白くなってしまいました。


その出張から帰国後、いつも僕が別注をお願いするヒピハパ(会社はデガジェと言います)のT社長にアイデアをお話し、まずはサンプルを依頼することになったのです。

やがて上がってきたサンプルはフードの取り付け部分がドットボタンとファスナーと2種類、という優れもの。特に両方のフードを全て取ってしまったときのファスナーの存在感が効いていて、ライダース・ジャケットみたいに格好イイ!
当初のアイデアより何倍もイカシタものに仕上がりました。
嬉しかったですねえ…


こうやって僕はものづくりをしています。

このパーカー、既に店頭に並んでいますので、是非お試しになってみてください。
そして、僕のアイデア以外にも、きっともっと他の着方のヴァリエーションが或る筈なので、皆さんご自身でたくさん‘発明’してみて下さい!
そうやって楽しんでいただければ幸いです。

2枚舌だとウソツキですが、2枚襟なら問題ないデショ!?

ではまた!




| クリノ | 11:48 | - | trackbacks(0) |
ワンワン
最近犬を飼い始めました。
と、いうよりも‘犬と暮らし始めました’という表現のほうが僕は好きですが…
それは以前から望んではいたことなのですが、
実は‘犬を買いに行く’という行為にどうしても馴染めず、
また、血統書つき云々、ということもなんだかしっくりとこなくて、
なんとかして雑種(今はミックスと呼ばれている?)の犬と出会えないものだろうか、
と考えていたのです。

ところが今の時代、世の中には犬が大勢居ますが、
道を歩いている彼らの殆どはナニナニ犬とジャンル分け出来る犬種ばかりで、
彼らの行動も(特に‘恋愛’に関しては)制限されています。
他の犬種とまじわらないように、ということなのでしょう。

犬達の世界に自由恋愛は無い!
ですから結果的にミックス君たちは世の中に登場しない訳ですね。
僕はこのことを理解するのに少し時間がかかりました。
今の犬ブームの日本の犬達には、ほとんど‘お見合い結婚’しかない、
と解釈すれば良いのでしょう。

さて、知人の身内の方が、つまり僕からはとても遠い関係の方が、
散歩中に捨て犬(これも嫌な言葉デスね…)を拾いました。
そして、知人に‘この子の里親を探してもらえないか?‘という打診があり、
それがめぐりめぐって僕のところに来たのです。
’どなたか居ませんか?‘ということ。

結局、僕の一家がその’どなたか‘になってしまいました。
先週末から一緒に暮らし始めたので、
まだ1週間経っていませんが、とても可愛いです。


さて、この話で面白かったのが、最初に拾ってくださった方は、
ご自分自身は既に飼い犬が居て、しかも、その子が嫉妬深く、
少々難しい性格なので、絶対に自身では飼えないことがわかっていたため、
件の捨て犬の本当の里親が見つかるまでは名前をつけないでおこう、と考えたそうです。

お分かりになりますか?
もし、そこで何らかの名前をつけてしまったら、
犬のほうもそういう自覚が出来てしまうし、
その方自体も、無事に里親が見つかったときに、既に‘誰々チャン’と呼んでいたら、
離れがたくなってしまう為、
敢えて便宜的で無機質で意味のない一時的(期間限定!)な呼び名で呼んでいた、
ということなのです。

その方は2匹同時に拾ったので、その時点では‘A子とB子、と
テンポラリーに呼んでいたそう…

さて、結果的にその子(B子)は我が家の仲間となったので、
正式に命名しました。
もうA子やB子ではない、ということです。


そして、この話から思い出したのは
アントワープ・アカデミー出身のデザイナー達に共通の、商品命名法です。
以前にもどこかで書いた気がするのですが、
彼らはそのアイテムを表す単語(一般名詞)を意識し、
商品に名前(固有名詞)をつけます。

例えばシャツ類ならシャツの頭文字がC(フランス語だとシュミーズがシャツの意)なので
Codyとか、Copleyとか,Carringtonとかが其々のシャツの名前。

パンツ類の場合はパンタロンのPにちなんでPatronとかPatrickとか…
ご理解いただけましたか?

こうやって、品番や記号ではなく固有名詞で認識して商品づくりをしていけば、
作る側も、宣伝販促する側も、そして勿論お客様も、通常以上に、
その商品に’愛着‘が湧き、結果的にロング・セラーアイテムあるいは、
稼ぎ頭になってくれたりもします。

今年のcodyはどんな素材?といった具合に…
息の長いビジネスを考えた時、
取り入れられるシステム&アイデアではありませんか?



さて、7月25日から2週間、ディストリクトにてkolorの期間限定ショップが登場します。


もともとkolorは最初のコレクションから買い付けており、
世界に誇るジャパニーズ・デザイナーブランドですが、
ディストリクトでは特に顧客の方の人気が高く、毎シーズン売れ行きも好調でした。

そのkolorのデザイナー阿部さんとディストリクト・スタッフとのやり取りの中から
’今秋何か特別なことをやりましょうか?‘ということになり、
結果的には世界で唯一&初のkolorオンリーショップが誕生するのです。
世界中のバイヤー達が悔しがると思いますね!
ただし、期間限定です。

そのkolorのスペシャル・ショップにおいてkolorの定番ともいえる、
或るジャケットのカット&ソウン版を展開します。


定番といっても、ここにご紹介する素材や色は今回だけのもの。
このジャケットってお分かりになりますか?
極めて小ぶりな襟付きで、前開きで、でもボタンレスで、
後部にはお印程度の短いヴェントが切ってあるものです。

ジャケットしても、ブルゾンとしても、
一種のパーカーのような着方も出来ます(フードはありませんが…)。
とても便利でイカしたアイテムです。

そして、僕はその便利さ故に、
このジャケットを素材違い、色違い、ディテール違い…で何着も購入し、
着続けてきたのですが、その結果、
阿部さんの周辺では‘クリノ・ジャケット’と呼ばれているとのこと。
光栄なことです!

冒頭に述べた犬のお話や
アントワープ派のデザイナーの例というのは
‘名づけるということは対象に愛情をこめること’である、
ということをお伝えしたかったのですが、
仮にでも、件のジャケットに僕の名前が付いているとしたら、
こんなに嬉しいことはありません。


僕はちぎれるほどシッポを振ってしまいます!
では皆様、kolorのお店、楽しんでくださいね。
ワンワン♪♪



| クリノ | 10:12 | - | trackbacks(0) |
クリス/ヴァン/アッシュのコレクションを前にした’小さな悩み’
皆さんこんにちは!お元気でお過ごしでしょうか? 
僕は、まもなく海外出張に出ます。毎年やってくるこの季節…
今回はロンドンの美術学校RCA(ロイヤル・カレッジ・オヴ・アート)の卒業ショウを皮切りに、イタリア、フランスと巡る、かなり長い旅になります。
イタリアは展示会とミラノのメンズ・コレクション、パリもメンズ・コレクションと展示会、そして買い付け中心の旅。



来年の春・夏(2009、S&S)に皆様の前に登場する商品をバイイングしてくる訳です。
毎度のことですが、とても楽しみです。
どのデザイナーが、どんな物を作っているのか?どんな見せ方をしてくれるのか?
今回のフィレンツェ(ピッティ・ウオモ)では、ウォルター(ヴァン・ベイレンドンク)が招待デザイナーとなり、ショウを行うそうです。過去にはドリス(ヴァン・ノッテン)やマルタン(マルジェラ)も招待されました。
この招待ショウというシステムはデザイナーにとっては有難いもので、そのシーズンのショウにかける費用が節約できるし、既存の取引先や既にお互いを知っているジャーナリスト以外にも、新たにより多くの人々に自分の作品を見てもらえるチャンスとなるからです。

実は、皆さんが考える以上に、ファッション・デザイナーたちの台所事情というのは厳しいものがあります。作品を作り、発表し、販売し、それで得た収入で生活していくばかりでなく、次回の作品を作るための費用や、一緒に働いてくれるスタッフたちのギャランティーもあります。発表したものが全て好評なわけではありませんし、バイヤーの買い付け金額もそのつど増えたり減ったり…と必ずしも安定しません。
それでもデザイナーたちが、自分のコレクションを発表し続けるのは、やはり、それが
‘好き’だからなのでしょうね!
何かを作り上げる喜び、それを仲間とシェアする楽しさ、一つのことをやり遂げた達成感。
ファッションとは‘夢をカタチにしていくこと’だとしたら、その夢にはあまり損得勘定を持ち込んではいけないのかもしれません。

さて、出張前になると大抵‘小さな悩み事’が登場します。
それは、出張前に‘最後のお買い物’をするべきかどうか?です。


デザイナー・ブランドの商品は毎シーズン変わるわけですから、そのシーズンに発表されたものは、その時限り。その時買い逃したら、もう2度と入手できないもの。
出会いは一度しかない、ということなのです。
デザイナーのコレクションなので、当たり前なわけですが、しかし、バイヤーとしても選んだ全てのデザイナー、全てのアイテムには思い入れがあり、愛情があるので、コレを買い逃したら、もう二度とお目にかかれないのか…と考えるとツライものがあります。でも買い付けたものの全てを自分も購入できる訳ではないし!
この悩み、意外と大きいかもしれません。
そして、この感覚はお客様も同じらしく、僕は30年こうやって仕事してきましたが、毎年、シーズン末になると(夏なら6月、冬なら11月頃)、そういう‘駆け込み需要’みたいなカタチで‘やっぱりアレ買っておこう!’という熱心なお客様によるデザイナーズ商品の動きが見られます。
そこが、いつでも買える物、や、定番的商品との決定的違いなのでしょうね。
もう一つディープな話では、今期、買わなくても、来季、欲しくなりそうだったり、見直したりすることになるアイテム、というのがあるのです。




デザイナーたちは時代の先を読み、一歩進んだ提案をしているので、今現在、というものとの’時差‘みたいなものが生じます。
あとになって、時間がたってから‘ああ、そうだったのか、とピンとくる’ということ。
具体例を挙げれば、クリス(ヴァン・アッシュ)のハマー・パンツやダブルのようなシングルのジャケットが、そうではないかと思います。




実は先日、東京都現代美術館でランヴァンのショウが開催されたのですが(素晴しい内容でした)、その時にランウェイで着られていたジャケットを見て‘アッ’と思いました。
それはシングルで着るジャケットなのに、ダブルのようにボタンが付いたものでした。

このランヴァンのショウは2008年、秋・冬のものですが、クリスは2008年、春・夏に既に発表しています。ランヴァンのルカ(オッセンドライバー)が真似をした訳ではないので、それは単なる偶然です。これは自信を持って断言できます。
しかし、クリスとルカには共にエディ(スリマン)のもとでアシスタントを務めた経歴があり、その二人に共通した感覚があっても不思議ではないのです。
例えば‘エレガンス’というものに対する強い思い、とか…ですね。

以前にも‘ガーデン・パーティー’という今季のディストリクトのディレクションについて書いた時に言及したのですが、今シーズンのクリスはオーガスト・ザンダーの写真集から着想を得た、20世紀初頭のドイツの農民やローカル・ピープルのフォーマル・ウェアがヒントになっています。
一方、ルカのデザインは、常にフォーマルとスポーツ(や、リラックス感)の融合がポイントとなっています。つまりリラックス&エレガンス、ですね。
そこに共通したデザインやディテールがあっても不思議は無いのです。
ランヴァンのダブル仕様のシングル・ジャケットを見たときに、僕はすぐにクリスのものを思い出しました。
この二人が好きなものが似ているところがあるのだな・・・と。

また、通称ハマー・パンツと呼ばれている、たっぷりとプリーツをとったヴォリュームのあるパンツに関しては、現在のクリスがとても気に入っているアイテム(デザイン)らしく、彼が手がけるディオール・オムでも来期の中心アイテムとなっています。
クリス自身のコレクションでは、更にその発展系と言っても良いサルエル・パンツをこの春・夏から出していますが、このサルエル・パンツは2008、秋・冬にメンズ、ウィメンズ共通に話題となりそうなアイテムなのです。

どうです?
6月になり、そろそろ秋・冬のことを・・・と考え始めたときに、目の前にある春・夏のコレクションがあらためて気になる…
こんな‘悩み’、皆様にはありませんか?

マ、言ってみれば‘楽しい悩み’なんですけどネ。
HAVE A NICE DAY!
そして、行ってきまーす!


| クリノ | 13:23 | - | trackbacks(0) |
‘ポロ・シャツ+リネン・セット・アップで80’S気分…?‘
毎年夏になるとポロ・シャツが着たくなります。
アイテムとしては実にシンプルなこのポロ・シャツとは、結論すればTシャツのボディーに襟がついただけのようなもの。衣類のジャンルとしてもカット&ソウン、所謂カット・ソウの分類に入る訳です。


でも、同じポロ・シャツというアイテムであっても、毎年’着る気分`そのものは変化します。
時にはスポーティーだったり、近年はプレッピー的なスタイリングだったり…
或は直近の気分はレイヤードでしょうか?
僕が考える今年のポロ・シャツ・スタイルは…
そう、例えば80‘S 的な気分かもしれません。
リネンのスーツにポロ・シャツ、みたいな。

ポスト・モダンという概念が一般化した80‘S〜90’Sのスタイリングとは、モダンという一つの完成形を崩すものだった、と言えるかも知れません。
スーツにT/シャツとかタキシードにスニーカーのような着方が登場し、ある程度定着した背景が、この‘モダンの次の気分’、合理性や洗練、完成度の次に登場した‘くずし’というコンセプトだったのかも…と考えたりします。

2008年、ファッションがターニング・ポイントにある、という感触を得ていますが、今夏ならポロ・シャツをリネンの上下のインナーに着て、エレガンスとカジュアルの間の‘両義的な気分’というのはアリではないでしょうか?
丁度ディストリクトで毎年、初夏から盛夏にかけて登場する‘ウォッシュド・シリーズ’が役に立ちそうです。

僕が気になっているのはブラックのものとグレイのもの、どちらも3パッチ型のジャケットに同素材の細身のパンツが組み合わせられるようになっているものです。




例えばブラックのセット・アップにブルー・グレーのポロ・シャツ、或はグレイのセット・アップにグレイのポロ・シャツ。シューズはジャコメッティの紐靴、或はブルーのエナメルとか如何ですか?ニュー・バランスのグレイ系?勿論OKでしょう^^
いつもより、ちょっと‘クール’な感じです。




こうなったらボズ・スキャッグスやアール・クルーのようなAORやフュージョンを聴いちゃいますか?
ボブ・ジェームス、スパイロ・ジャイラ、スタッフ、ジョージ・ベンソン、シャカタク…
何?湾岸沿いのカフェ・バーに行きたい?イイですねえ(そんなものまだあるのかな?)
では楽しい初夏を!
| クリノ | 20:28 | - | trackbacks(0) |
僕は福の神!? エルザを応援します。
 僕は福の神カモ?と思うことがあります。

少なくとも’人を呼ぶチカラ(?)‘があるらしく、
例えば洋服屋さんでも飲食店でも、自分が入店した時には誰もいなかったのに、
僕が入って買い物したり食事したりしていると何時の間にか混雑してきたり、
満席になったり…というようなことが度々あります。

それは東京や日本ばかりでもなく、世界中どこでも起きる現象なので、
そのことを知っている知人や友人と一緒にいると
‘クリノさんまたヒト呼んじゃったね!’ということがしばしば。

例えばバンコクのデパートでも、とてもすいていたのでのんびり買い物をしていたら、
何時の間にかレジで僕の後ろに長蛇の列が…などということがありました。

そして、今年1月のミラノではその極端な例が…
プラダのショウを見た帰りに、どこかで何か食べよう、と
市電を降りた近くでキョロキョロしていたところ、
ケバブ屋サンに明かりがついているのが見えました。

数席のスツールとカウンターのみがあり、飲料水の冷蔵庫がドーンとあるような、
アイソも何も無いお店です。

でも、もうかなり夜遅い時間でしたし、その場所自体、
住宅街で周りに何も無いので、ここで良いヤ…と決めて、ケバブ
(ピタに巻いて沢山野菜を詰め込んだもので、
栄養のバランス自体は悪くないと思います)と
ガス入りの水で遅い夕食にしていました。

そして、まもなく食べ終わるという頃、
お店のオヤジさんもそろそろ閉店しようかなという感じで
‘どこから来たんだい?トウキョウ?オレはイスタンブール’
‘イスタンブールには17年前に行ったけど、
今やずいぶん変わったらしいですね’みたいなのどかな会話をしていた矢先、
いきなりお客さんが入ってきました。

それも一人二人でなく、10人位の集団!何かの集まりやライヴの帰りらしく、
みなひとかたまりです。
‘ああ、このお店やってるヨ!空いててよかったね’!と
バタバタと注文が始まって親父さんはいきなりテンテコ舞い。


‘ああ、またヒト呼んじゃった…しかし、今回は今まで一番極端なケースだな、
何しろ閑散とした住宅街の閉店間際のケバブ屋サンでゼロから10人だもんね…’
オヤジさんに自分が‘招き猫’だと説明する暇もなく店を後にしました。



 さて、3月のパリでELSという靴のブランドの秋・冬商品を発注してきました。
ディストリクト(Dst)と京都の7thClubで展開されますがこれで3シーズン目。


エルサはエルス(ELS)という名前のベルギー人女性がデザインし、
イタリアのファクトリーで作られているデザイナー靴です。
僕はメンズを仕入れていますが、ウィメンズもあります。
基本的にはシンプルなデザインなのですが、そこに面白いアイデアが入っていて、
僕の好きな‘ありそうでないもの’となっています。しかも履き心地が良い。

例えばナチュラルな色のキャップ・トウでトウの部分だけ蛍光色、とか、
同じくナチュラルな色のレースアップ・ブーツで
ソールの部分に蛍光色がサンドされていたり…
また外羽型の紐靴の羽の部分が配色になっていたら、
その配色がそのままヒールにまで繋がっていたり…とか。



今春はオレンジやブルー・グレイのサイド・ジップのブーツもあります。
オレンジのブーツを見たときに、僕の頭に浮かんだのは‘モリヤマさん’のことでした。

xxレンジャーやxxマン等の超人モノ、戦隊モノが好きなモリヤマさんなら、
きっとこのオレンジのブーツを気に入ってくれるだろう…と。
ご存知のようにモリヤマさんはDstの名物スタッフ。
彼ならトラッドなライト・グレーのスーツにタイドアップして
エルサのサイド・ジップ・ブーツを履いてくれるでしょう。
そして、このオレンジのブーツを履いたモリヤマさんなら、
誰かが困っている時に呼べばきっとマントを翻して飛んできてくれることでしょう!…?





さて、エルスは例のアントワープ・アカデミー出身者です。
卒業はしていない、と恥ずかしそうに告白していましたが、
アカデミーは進級も卒業も難しい学校で、
パリ・コレクションで活躍中のハイダー・アッカーマンも中退組です。
卒業したかどうかは問題ではないのです。
素晴らしい環境、素晴らしい仲間、素晴らしい教師がいることが重要。


エルスは同じくアカデミー出身の複数の大物デザイナーや
イタリアの大御所デザイナーのアクセサリー・デザイナーとしてキャリアを築き、
昨年、自身のブランドをスタートさせました。
アーティスティックでクリエイティヴなデザイナー、Mのメゾンでは
スタートから数年間全てのシューズとアクセサリーのデザインを手がけていたそうで、
今もエルスのデザインにあらわれているモダンでシンプルな感覚や
独特のユーモアはM時代から脈々と流れている独特のシグネチャーです。





また、同じくアントワープのDのメゾンでもアクセサリー・デザイナーとして
活躍していたのですが、彼女の色彩感覚はDと共通する非常に洗練されたものです。



今日本でエルサを買い付けているのは僕だけかもしれません。
それはウーテ・プロイアーのスタート時と同じ状況を思い出します。
でも、彼女たちのような才能あるデザイナーは必ず認められていくことでしょう。
僕は確信しています。


既にイタリアの展示会でNYのジェフリーズが数多くのオーダーを置いてくれた、
とエルスは喜んでいました。
僕が‘招き猫’になれたら嬉しいです!



そう、最後に一つ何故ELSのブランドがELSなのか、
というお話しをしておきましょう。
イタリアで靴の生産をしたり、
ヴェネチアの学校で靴造りを教えているエルスにとって、
イタリア人が如何にELSという名前が発音しにくいかを知っているため、
末尾にAという母音を付けてブランド名をELSとしたそうです。
多くのアントワープ人と同じく、エルスも5ヶ国語くらいを自由にあやつるのですが、
彼女らしいアイデアだと思いました。
 どうですか?ELSというブランド、是非応援してあげてくださいね!

| クリノ | 22:05 | - | trackbacks(0) |
女子大生ブームとクリノのバッグ


80年代、つまりエイティーズに‘女子大生ブーム’という現象がありました。

あれって一体ナンだったのでしょうね?

女子大生ブームということは、]
女子大生という‘種’が地上にワラワラと大増殖したということ?

女子大生になることが大流行して、
幼稚園児もおじいさんもお婆さんも女子大生になって、
そういうカッコウをしていたということ?違いますよね。

いずれにせよ、なんだかわからない’ブーム’というもので、
僕にはまったく関係ない現象でした。

でも、最近気が付いたのです。

僕と彼女たちには共通点があった!

巻き髪?座敷犬好き?足を前で交差させる立ちポーズ?イヤイヤ違いますって!

僕が愛用しているバッグの‘持ち方のヴァリエーションのひとつ’これでした。

このバッグで気に入っているのが、ハンドル部分が意外に長く、肩にもかけられる、
という点です。
これが関西の方の女子大生から流行っ
‘ナントカ持ち’というバッグの持ち方とか言われていて、
ショルダー・バッグではないタイプのバッグのハンドルを肩に掛けて、
結果、両手がハンズ・フリーになる、という‘作法’だったのです。

そこが’クリノと女子大生との共通点‘だった!

これは、男性がやっても意外と使えるワザだと思っています。

僕が通勤でほぼ毎日使用しているのは
この写真で手に持っているのと同じタイプのフェリージで、
おそらく年間200日以上の使用頻度です。

実はこのタイプは底にスナップ・ボタンが付いていて、
その開閉によってマチ部分の幅が広がり、容量が増し、
天地もファスナー部分の左右を引っ張り上げると上部に伸びて、やはり容量が増す、
というスグレものです。

でも、横長型のバランスの方が好きな場合は上部を引っ張り出さず、
底のスナップ・ボタンも止めておけば、かなり横長のカタチになります。

僕の場合は持ち物が多いので、マチも上部も出したままですが…

更にこのバッグの使いやすさは、
外側に上部が開口しているモノ入れが2つ付いている、ということです。
僕は、そのモノ入れにミネラル・ウオーターや読みかけの新聞、
或は折り畳んだカサ等を入れています。

濡れた折りたたみ傘の収納場所って意外と困りませんか?

本体内部に入れると中身が濡れてしまうし…勿論、カサはナマでは入れませんが、
それでも何かの拍子に水滴が散乱する可能性はあります。

僕のバイヤーとしてのキャリアが、ウィメンズの靴とバッグの担当から始まった、
という話を書いた記憶がありますが、それも影響して、
こうしたバッグや靴の実用性にはかなり気を配っています。


そして、肩にかけられることも、僕の‘重要事項’なのでした。


| クリノ | 15:04 | - | trackbacks(1) |
豹チャンからゴマチャン
伝言ゲームってありますよね?
複数のヒトが次から次へと単語やメッセージを伝えていって、
初めに伝えようとした内容と、
最後に受けたヒトが認識している内容が合っていれば正解、という
コミュニケーション・ゲームです。
コミュニケーションの大切さや、難しさが問われる現在、
ものの例え、ともなっている、例のヤツです。

‘ボタンダウンのシャツが欲しいね'から始まったのが、
何人かの話者を経て’経済企画庁長官‘になったり、
’スソ幅19CMのパンツでしょう、やっぱり!‘が
’地球温暖化に関する京都議定書にサインしないアメリカ政府の姿勢ってどうなの?‘に
なったり、ってアレですよ(ンな訳ないか…)。
で、最近経験した'伝言ゲーム‘の生んだ’瓢箪から駒‘的、
お気に入り商品のお話です。


あるとき、御馴染みのデガジェ(ヒピハパ)さんに電話を差し上げました。
‘今年の夏ダージリン・デイズで別注させて頂いたゴルファー型のブルゾンの型が
凄く良かったので、あれをベースに襟型だけイングリッシュ・タブ・カラーに変えて
Districtのオリジナルを作ってもらえませんか?’
いつも、とても上手くコラボレーションしてこられたので、
二つ返事で受けていただけました‘直ぐサンプルを作りましょう’と。



やがてサンプルが上がってきました。
イタリアのP社やJS社が使っているリモンタ社の発色&風合いの良い
ポリエステルを使った、抜群に柔らかくて軽いブルゾン、イイ感じ、
流石にヒピハパさんだな!と思って、
よくディテールをチェックしようとした瞬間、僕は一瞬立ち止まり、
次の瞬間、大爆笑していました。


何故かって?襟型が指定のものじゃなかったのです。
確かにタブ・カラーです。

でも、それは本当の、シャツのタブ・カラーだったのです。
丁度、今、Districtで大人気のタブ・カラーBD,あれもヒピハパ別注なのですが、
ああいうタブが付いていた訳です。
おわかりになります?イングリッシュ・タブ・カラーというのは
バラクータG9やトラディショナル・ウェザー・ウェアのブルゾンに付いている
‘アノ’襟を意味したつもりだったのですが、
とてもストレートに伝わった結果、
シャツのタブ・カラーがついたブルゾンのサンプルが上がってきていたのです。

しかし、爆笑後、僕は閃きました。
これってカミサマの良いイタズラ!ハッピー・ミステイク
(これはミント・デザインというデザイナー・ブランドのテーマ)、
つまり楽しいマチガイではないだろうか!と。
当然、僕はそれをそのまま採用しました。
‘あのサンプル、実は間違っていたんです。
僕の伝え方が拙くて申し訳なかったです。
でも、凄く気に入ったんで“瓢箪から駒”ってことでそのまま商品化しましょう、と。

こうして、トラッド・マインドとユーモアのある、つまりDistrictらしい、
ヒピハパらしい新型ブルゾンが誕生した訳です。
早速購入した僕は9月の出張にもって行くつもりです。


‘エッ?氷山からコマネチ?’モリヤマさん、キミとは伝言ゲームできませんッ!

| クリノ | 10:27 | - | trackbacks(1) |
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